閉じた空が小さく笑った
どこで見たんだろうね
鈍重なそれは黄ばんだ蝋で
遠い面影は短く語った
深くまで行っても剥がれたまま
あるいは全て流れながら
ふと躓きのなかに停止して
あと僅かな髄液を吸って壊死している
いつ抱かれるのか
そんな淡い焦燥に駆られて
丸めたはずの包装紙は褪せて
井戸の底にじっと身を任せるほか
空を許してやることが出来ないから
まどろんだ幻をそっと風に蒔いた
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謝染はかなし
選出作品 (投稿日時順 / 全1作)
- [佳] まどろみの空 (2013-01)
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まどろみの空
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