◇ No.510 , '17/01/07 15:02:57 作成

9279 : 腹を隠して帯を締めればいつの間に。  コテ '16/11/21 09:56:11

手紙を書く前に、私の胸がひりひりすることを嫌っています。

今日はお菓子に感謝を込めて。

まず合言葉。

おひめさま と言えば、
ス ピ リ チュア ル

クイーンかもしれないし、
哲学者かもしれない。
おひめさまかもしれないし、花かもしれないし、子鳥かもしれないし。
おお、ジュエリーの喜びをやっぱり知る女たち。女は学んでいる。
永久に孤独を知らない香の香り。
彼女が他に徳があるだろうか。オリジナル。フェンディでちょっとずらすのが誰も聞かぬ主張。
そのうち飽いても美しいから、その作品は絵と同時なる。
ゴッホの良さが分からない。
あんなに綺麗な黄色を描いてみよ。不可能に近い。
唯で紙袋を持ってる者などむしろ稀である。
歴史の重みは光そのものだとジーザス、それはどこにも書いてない。
そのデザイナーか職人を想像するか。

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9340 : 馬を車に  イロキセイゴ '16/12/12 04:01:51

大きな田圃があった
太い田圃もあった
椅子の底が鳴って居た
コミンテルンに従属して
藤の木の後ろに立てば(チャーを聞きながら)
情が湧き(デートは湯の中で)
インディアンジョーのジョークにも耐えられる
馬が寄って来て(志士も群がり)
トイレの木の椅子が急に開いて
尻にぶつかる感じの
負担が面倒でも(イタリアの勢いで)
些末な事は気にせずに(路傍の石のゴイチ君の様に)
馬を車にぶつけて乗り切った

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9328 : 作業日詩  シロ '16/12/06 13:08:58 *1

八月二十日
土を舐める、ミミズの肌に頬を寄せる
現実とは、そういうものだ、そう言いたげにその日はやってきた
希望は確かにある
廃道の、石ころの隙間にひっそりと生をはぐくむ草たちのそよぎ
ゴールの見えない迷宮の入り口で、これから作業をするのだと山に言う
カビ臭く、廃れた空間に現実のあかりが煌々と灯り始める
作業は発育を繰り返し、やがて鋼鉄となり、やがて皮膚をつたうものが流れる
雨。くぐもった気が結露し、水を降らす
赤く爛れた鉄は水によって冷やされ、やがてしぼんでいく
その日、わたしは踵を返した

八月二十一日
物語づくりは開始された
翌日、空は青く澄み
夏はまだ照りつける光を存分にさらしていた
吐く息と吸う息がわたしをつつみ、一個の不完全な生命体が生を主張する
作業のための準備に勤しんでいるわたしは、作業に従うただの下僕のようだった
作業は再び開始された
脳内には小人の群れが、走り回ったり忙しい
作業の合間の休息が、苔むすまで私は静かに呼吸を整える
午後二時、作業は頂きを最後に終わった
眼下に人造湖が横たわり、わずかだが風もある、静かな初秋だ
確かに頂きは私のためだけにあった

九月三日
作業を行うための用具は重い
さらに作業を行うべく、人体に注入すべく液体とその食物
何よりも作業はすべてわたしという生き物が行うのだ
人体の中を巨大な道が走り、大きく迫り出した建造物や、下水
その中をすべて体液が流れ
あらゆる場所に充填されている
わたしの中の体内都市は密かに、確実に動き出していたのだ
時折吹く風は確かに新しい季節のものである、そう岩はつぶやく
鼓動は狂い、息はあらゆる空気を吸い込もうとあえぐ
初秋の頂きには誰もいない
二つ目の頂きに着き、穏やかな鎮静がわたしを、仕事を包む

九月四日
三つめの頂きに向けて、まだ明けない朝を歩く
作業場は遠い
用具は執拗に重く、それを受け止めるべく私の人体は悲鳴を上げていた
わたしは穏やかに話しかけ、まるでカタツムリのように足を動かす
希望や夢、期待、あらゆる明るい要素は皆無だ
自らを暗黒に向けて歩を進めているかのように、ありあわせの生を貪る
おびただしい汗と、渇いた疲労の後、ようやく作業場に到達
湿気た森の空間を、機械のエンジン音が薄青い煙を吐く
ここは迷宮、昔から得体のしれないもののためにわたしは生きてきたのだろうか

九月一〇日
峠のトンネルは橙色の明かりをともし、広場は漆黒の闇だ
闇と霧が山道にあふれ、荒ぶる作業場へとわたしは向かう
入念に歩を進め、やがて闇は徐々に薄くなり
遠くに人造湖が霧の薄い膜とともに眼下に現れる
日が昇り始めるとともに、作業は開始された
果たしてこの作業に、終わりはあるのだろうか
頂きはまだ遠く見える
このまま終わることのない作業が続いたとしても、それがどうだというのだ
その日、わたしは作業そのものになっていた
作業が雇い主であり、わたしは一介の作業を行う生体にすぎなかった
激しい一日は終わりを迎え、夕暮れ近くなった鞍部の山道に腰を下ろす
作業用具を藪に仕舞い、やり遂げた作業の道筋を背負い、作業場を後にした

九月十一日
一夜を明かした機械類は朝露をかぶり、起動に備えていた
数万年前の爆裂口は霧を生み、山岳作業の最終日の狼煙を上げているかのようであった
頂きへの作業は終わりを迎え、やがて最後のエンジン音とともに見晴らしの良い峰に着く
作業機械の心臓を撫でてやる、その熱い魂は何を思ったのだろう
分岐道の山道にはイワショウブが揺れていた




九月十七日
関節の中に、血液の中に、重いものがいくつも蓄積されている。
荷を背負い、機械を背負い、別な古道への作業へと向かう
作業場まで延々二時間半歩くことに徹する
そういえばどのくらい歩いてきたのだろう
いつもいつも、昔からわたしはひたすら歩くことしかしていなかった
たとえば何百年も前の私も歩いていたのだろうと、思うしかなかった
幾千の小人たちが頭蓋の空間を遊び、動き回る
独りよがりな小人たちを止めることなどできやしない
わたしが来ることを期待していたかのように、作業するべく仕事量は膨大だった
機械を左右に振り分け、空間を選り分けながら作業を進める
そんな時、作業とわたしはいつしか交わっていることを感じてしまう
一つ目の沢を越えた頃、あたりはにわかに曇り始めて夕刻となった
作業機械を藪に仕舞い野を後にした


九月十八日
時間が流れるとき、いつも雨はその区切りをつけにやってくる
むしろ雨はやさしいのではないだろうか?
あらゆるものを濡らし、平易に事柄をなじませて
また新たなる渇きに向けて一滴を与えるのだ
雨の古道を作業する
作業は私の前に忽然と現れ、どんどんそれは成長し、わたしを引くように導いていく
大きく掘り割れた、峠の石標は苔をたくわえ、雨に濡れていた
脳内の小人たちは、もうすっかり眠りについていた
九日間の安堵を、蛞蝓の歩いた足跡をのみ込み、わたしは山を
山並みを一瞥した

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9280 : No title  浅井康浩 '16/11/22 14:43:47 *2

噛み潰す、その戯れともみえる光のさざなみの連続を、あおむしが、まどろむことなく横切
ってゆく。にじみながら時間がゆっくりになり、レモンのにおいに包まれたかと思えば食べ
損ねてしまう、そんなみずみずしいよろこびさえこの本は拒むだろう。一様に提示される果
実のヴァリエーションの環をめぐり、ところどころ反復する相似が繭の綻びの端緒となら
ぬよう、果皮が乾いているものと湿っているものに分類したくなる誘惑を羞じ、見たところ
ひとつの本能にしたがって、しだいに羽化をためらわせる充実をいだいて。ほつれた音楽に
沿い、あおむしは散策する。移動の曲折は、いずれにせよ予兆に満ちたシラバスとして、言
葉だけでは得られない慰籍のなかに溶け込むだろう。
ある時をすぎれば、
廃棄されるほかない、
協約のように。
滅ぼす、青虫を送って。詩編、78章、46節、ですね。

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9334 : こけし  祝儀敷 '16/12/07 19:26:14

上品に澄ました顔のこけし こけし
ほほえみながら くるくる
軸を中心にしてこけし くるくる
和洋折衷な旅館のロビーで
置物達の中に並んでこけし
くるくる くるくる
かわいいこけし くるくる

小さな男の子がこけしを見る
回る台座にも乗っていないのにこけし くるくる
じっと見つめている
古時計がぼーん ぼーんと鳴った
ロビーに窓はひとつも無く
換気扇も動いていない
ロビー全体をほこりが薄く覆っていて
棒状の蛍光灯がじじじと照るだけ
両端に続く廊下は先が無いかのよう黒くて
その中で非常口の人型だけが浮かんでいる
緑の彼は黙して見張っているかのようで

真っ赤なロビーでこけし くるくる
男の子は他に誰もいないこの中で
回るこけしに目を奪われている
胴体の線模様がゆらりゆれて
細めた瞳とときどき目が合う
それは男の子を誘惑しているかのようで
くるくる くるくる
ひとりでに回るこけし
動力などもちろんない
くるくる こけし
かわいいこけし
くるくる くるくる
棚とこけしの底がすれて僅かに音が
くるくる かわいらしく
ほほえみながら 男の子の前で
回転し続けるこけし
木彫りの熊や市松人形
他の置物達は無機質然として動かないのに
こけしだけはちらちらと男の子を見て
男の子を見入らせて くるくる くるくる
空気は乾燥している
自販機のビールは無視を決めこんでいる
合皮のソファは憐れんでいる
靴箱はもはや目を塞いでいる
こけしはくるくる
誰もいないロビーの中で
男の子の前だけで
踊るように 誘うように
降ってもいないのに雨音が聞こえてくる
くるくる くるくる
かわいいこけし
そして男の子
真っ赤なロビー
くるくる くるくる
くるくる くるくる
くるくる くるくる

お母さんが男の子の名前を呼んだ
我に返って、はーい、と返事をしたときには
こけしはもう回っていなかった
ほほえみだけは男の子に向け続けて

男の子は自分の家族が泊まる部屋へと帰っていった

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9343 : セカンドポジション(既視感に箍められ)  アラメルモ '16/12/13 03:21:21 *50


美しい駅を探していた
それは木造の西洋風建築ではなく誰もいない改札口
錆びた線路の両端
何処を見渡しても空いっぱいに野原が広がる
足音だけを残した無人駅
いま僕は狭い待合所の片隅に腰を据える
頑丈な木材造りの腰掛け
窓際の薄汚れた白壁には秋祭りのポスターがちぎれ
神輿を担ぐ人々の姿は宙を舞う
 「メモリーズ」
ありあまる空は透きとおり
電線にぶら下がった蜘蛛の糸
人々からけものたちが消える黄昏

いまでは人々も携帯を持ちながら旅をする
待合室には時刻表の貼り紙もあった
列車は必ずやって来るだろう
構内を出て駅前の広場を眺めてみた
直線に向き合う商店街のシャッターは閉ざされたまま
街をうろつく人もいない
冷たい日差しに呼び戻され
気になって横に置かれた看板を見やれば
古い指名手配者の顔が貼り紙にくっついていた
通りを見直せば建物の陰から人の気配がして
不精な風の音がひそひそ話しに聞こえてくる
ひとりあたまの中で時間だけが過ぎてゆく
(もうひとつ手前で降りればよかったのに
 一歩だけ引いて、群れながら、 遊ぶ )
振り返っても列車は来なかった

わらべ箱は轢かれぬままからが砕け散る
気がつけば山の頂きが蒼く霞み
薄赤い灰色の雲におちてゆく
けものたちは冬の朝陽を浴びてねむり
誰かが水やりをする路辺のすみれ
夕立ちのあと野原に霧が佇む
踏みつぶしたシロツメグサが轍を
              辿り着く場所は幼い頃の面影
いつまでもこうして居たかった
「ゾウがいた夏の日」に
罪は小さな傷口から広がる
ふたつめの席がすれ違う回送の先
駅は線路を背負い待っている
あの日僕は予想ばかりして逃げていた
(何処へ向かうの)
それは遠近を逆に狭め続けては
宛てもないひとりの旅が終わり
やがて美しい鳥の鳴き声が聞こえる。

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9344 : 銀行へ行こう!  泥棒 '16/12/14 19:00:16


[福]

雨が降る日は
福沢諭吉に会いに銀行へ行こう
きっと
みんな死んでいるから
傘で
中心を刺しながら銀行へ行こう

[沢]

世界が
平日の昼間に終わるなら
あの太陽は
お金で買えるのかもしれない
行こう
沢のほとりから銀行へ行こう
雨の日に見る太陽は
抽象画のように
銀行の壁に飾ってある

[諭]

君よ
まるで洗練された文章のように
雨が降っているではないか
しかも無料
このまま
もっと濡れてみたい
そんな気分だよ
優れた批評はできないけれど
こんな日は
芸術を買うために銀行へ行こう
月よ
口座番号を照らせ
お金で買えない芸術は
傘の下で
そっと守られているから
比喩の中で
今夜
新たな芸術が生まれるのだろう
ごらん
諭吉の諭が
比喩の喩になり
やがて大金の雨が降るのさ

[吉]

共感という名の闇よ
みんな
それを狂気と呼ぶのか
素晴らしいね
ならば君よ
これから
その狂気の値段について
君と僕と福沢諭吉の3人で
食事でもしながら
ゆっくり話そうではないか
共感だけでは
僕の財布は開かないけれど
今夜は僕がおごるよ
凶とでるか
吉とでるのか
さらば芸術
手数料込みで陽がのぼるまでに
必ず
君の闇を買い取ろう

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9337 : ある朝冬の車道にて  芦野 夕狩 '16/12/08 23:54:23 *2

きみは風のみちを歩きながら、あまたの黄昏に出会い、錆びついた鉄骨が剥き出しになった橋のしたで綺麗に身体を折りたたんできた、そう、なんども。緩やかにカーブを続ける国道沿いの小高い丘の上で、新しくなったキンポウゲの匂いをかぎ、雲の流れる先のひかりに目を細くしながら、そう、こうやってカーブを続けることにとてつもない意味を発見したのかもしれない。

今日ではない、いつかの夢の中の予感が草のみちを走るきみの背中にはりついているよ。寄り添っているよ。けれども枯れ枝を踏み潰すことなく、そのしなやかでなくなった曲線をも愛するがごとく、きみは、羽のように吹き遊ぶだろうね。それはきみが生前描けなかった軌道なのかもしれないし、いなくなってしまうときの冷たい硬直に対する柔らかな抗いなのかもしれない。

きみは、今や、かつてそう呼ばれていた名前からの逸脱をさだめられた回転体のようにだだっ広い世界に自らを企投し、雲のみちを跳躍するだろう。そのとききみは、あまねく降り注ぐ慈雨のようには、どうか、成り果ててくれるな。その鋭かった歯で、憎悪や後悔や呪詛や妬みをいつまでも噛みしめていてくれ。

きみの、その、旅路の果てに、幸福な夕食は用意されていない
きみの往く道に神なきことを、祈る
ある朝冬の車道に、その祈りを置き去りにさせてくれ

そしてきみは、いくつもの冷たいアスファルトの道を歩き、冬を歩き続け、季節外れの雪に、冷たさに、包み込まるとき、辿り着いたオレンジに染まる民家の、庭先に植えられたアネモネの、弱い毒に、爽やかに、摘み取られるだろう、その魂をも

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9341 : シュール Real  紅茶猫 '16/12/12 21:21:39

グラスの水が
こぼれ上がっていく

雲に空が浮かんでいる

ぼんやりと
青い土を眺める  
さっき鳥が呑まれていった
否、生まれていった

階段を転がり落ちる氷と
削られていく時間との
忙しないおしゃべり

日が暮れる前に詩を書き始めた

ハンカチの上に星屑をのせて
向いの三角屋根に登りたい子供たち

スプーンで梯子をかけてやる
老人

蟋蟀に聞いた
明日はどっちなのかと

砂漠のような真昼の太陽

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9349 : 影役  おでん '16/12/15 13:22:36


水でできたドアに白い花を挿し入れると
丘の上でまぬけな老人が死んでいた
汚れた街路樹の囁きに耳をすましては
タイヤの跡を舐めるように這いずり回り
1+1=5だと思い込みつづけ
間違えている自分にいっさい気づかずに
青空のまんなかで雲にぶつかって死んだのである

しかし彼はそれでよかったのだし
そうしなければならなかった
このまぬけな老人は常に酔い続け
影役に回り
いつまでたっても空を飛ぶ鳥のまねをして
だれもいない海に全力で向かう
そうやってなんもない自分の心を
まるで呪うように這いずり回り
空を飛ぶ鳥の踝を掴むのだ
だが顔面に白い糞をかけられ
ついには街路樹の囁きに踏み潰され
死んでしまった
死んでしまったのである

彼の身体は冬の寒さに張り裂けて
枯葉と水滴と変化して
光のある埃を纏いながら
アスファルトの真下に流れていった
だがアスファルトがそれを嫌がり
真横へ回避してしまった

彼は最後まで気づかないのだろう
そうして彼は最後にこう思いながら
無に還る
“1+1=68だ”
しかし本当は、本当の答えは2でもなくて
彼自身そのものだったのだ

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9345 : レモン   '16/12/14 19:07:56 *19



つと、吸い寄せられる視線の先の
道の端に転がるレモン
いや、手折られた黄のチューリップ
でもなくて、やわらかなスポンジのように
ふく、ふく、と呼吸しながら落ちている

宝物の予感に駆け寄って
両手に囲う



金色の

かごのなかの小鳥

黒い瞳にうつる

まるい



かき消す人影は

近寄れば

僕の顔をして



実のつまった餌
新鮮な水
カルシウムを補うためのカットルボーン
やさしく世話をする度に
僕の両手は傷だらけになった


 ○



青い空に放り上げた
レモン ひとつ

放物線を描くかと思いきや
やっぱりね、
ハッとしたようにひるがえり
一直線に吸い込まれていった



 .

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9314 : 残響  三台目 '16/12/02 05:47:33

古い伝言を受け取り(続けて
無視したい
彼らに(占領された
楽園へ

階段を下りる(琴じゃないけど
滑って転んで
撥弦楽器だから(軸は消えて 
血が流れた

諦めて(時の終わりに
海じゃなくても
西瓜を割ろう(無理か
嘘じゃない


彼らが宣伝を止める頃
地中から(分裂して
あれやこれや
芽生え(拡散して


さあ、川に流された女の子を励まして

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9327 : ラ・カンパネラの奏多(彼方へ  kaz. '16/12/06 05:00:42  [Mail]



 ■水滸伝
氵を裂ける
水が二つの
許伝
それをあなたに、
語って聴かそう、スマホで書いて

 ■■薦
輪針

   毒毒毒毒
  毒毒毒毒
 毒毒毒毒
毒毒毒毒【書

■ ■薦
輪針

読読読読
 読読読読
  読読読読
   読読読読《処方

■こも
わばり

どくどくどくどく
どくとくどくどく
とくとくどくどく
どくどくとくとく〔象徴主義

サンボのリズムに合わせて
ひるむな昼胸
ぐら掴んで蹴飛ばす御免蒙る(満蒙開拓団
やはり緊張感から
破れるだろう
失敗の本質
水と夢
ガス
呼吸器の中で一番最初に(花開く
鼻じらむ曽良君
イメージを飛躍させよ
麻布十番から青山へ
禊の汁を垂らすように
おお、ああ、嗚呼、世駿、般若、若石、コニ
ャック、天鵞絨、天蓋、ミクロコスモスの花
が、花が、おお、花が、花が、ああ、あくま
で本質へ、迫る、蹴る、裂ける、空へ、空
へ、曽良訓、予知、ニカラグアの国旗、ジャ
ンクロードバンタム、デリケートな、
そして腹筋

崩壊せよ

寺院は

その先にシャンゼリゼ通りを抜けると道狩り
は始まり、次第に私の歩ける道はなくなって
いく、悟空政権の誕生だ、オランドはここに
はおらんど、いつも何か素敵なことがあなた
をまつよおおシャンゼリゼ♪

♪破れかぶれの♪
♪みかじめ料で♪
温水に挟まれた二つの音符
ラ・ラ・ラ・パエリア

温州蜜柑に包まれた透明感のある世界地図の
中で僕は延びた如意棒のように氵を描いたか
しら、頭文字を縦読みすると死ねになるシネ
マもしくはアクタラシアあるいはアタラクシ
アつまり芥川龍の巣に住み着いた蛭の群れが
全盛期だった頃には雲色の塗り絵が耳の中か
ら転がり込み鼓膜を引き裂いて蘭童した《乱
動した〔動乱した】すみつきかっこが糠に釘
を刺したような輝きを放つようで道無き道は
延々とホメロスも誉め殺しな感じで《ギリシ
ャの香りを顔に塗りたくりテカるその面の反
射で君の目を潰す……泣いている鬱。榎本武
揚と冷蔵庫の業務用にぶち込んだ矢口蘭堂
の“シン・ゴジラなのです”が鹿威すときにカ
ラカラと渇いて三つ巴の日の丸に描かれた風
船凧を{蛸を}揚げる、上げる、挙げる、手
を『0's・Ur・hand』という逆巻く炎の精霊
にカードバトルを挑むわたしが、いなかっ
た、わたしが、

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9348 : 麗しき火星のプリンセス  atsuchan69 '16/12/15 10:22:05  [URL]

は、「蝶」だった。

彼女は、彼の血が殆ど「白い花」であることなど知らなかった。

また猫を被った「砂漠」の似非民主主義の下に隠された
支配と、からくり仕掛けの国体そのものが
火と硫黄の燃えている池の散らばる果てのない苦しみの場所にも劣らぬ
凄まじき呪いの連鎖であることさえ見えていなかった

なぜ彼が激しく殴るのかも、
あたりまえの日本人である彼女には一厘一分すら理解できなかった

下着姿でダンスを踊るときの彼の顔は普通に「△」だったし、

  (中断)

「そよ風」の目的は、民族の「郵便番号」に他ならない。

  (中断)

覚せい剤麻薬物の製造や販売等の
それらの忌むべき所業を一般的には非合法というが、
しかしながら国家的規模の大がかりな犯罪行為においては
複雑な外交問題も絡んで超法規的視野での検討が司法に促される

事実、「ガラスの仮面」は――
日本人の非戦闘員を虐殺するために
1945年8月、「教室」に原子爆弾を投下したが、
その莫大な威力を知りながら尚、さらに「職員室」にも原子爆弾を投下した

「カスタードプリンを掬った銀のスプーン」は、
もうそのことを半分くらい頭から忘れてしまっている

  (中断)

政府が関電の安全対策を承認した9日、枝野氏は記者会見でこういってのけた。

「再稼働基準をおおむね満たしている」

「おおむね」で動かされてはたまらない。あのアホの繰り言「ただちに影響ない」と同じ詐欺的論法である。

【週刊ポスト2012年4月27日号 大飯原発再稼働 “黒幕”の暗躍で急ピッチで進んだとの証言】より抜粋

  (中断)

帰国子女の彼女には、騒がしく乱暴なこの世界が
夢を纏った得体の知れない欲望の「お茶漬け海苔」であることや、
非対称ジメチルヒドラジンを燃料として使用した簡易なロケットエンジンの
パーツのひとつひとつに汗ばんだ「夢裡の蛙」が潜んでいるのを‥‥

  (中断)

そして漆黒の熊野灘から、火は走り続けた」。

  (中断)

悦びを投げ捨てた女の激しい憎しみが、胎を割いて泣き叫ぶ、

夜であるお前たちの背後の壁に褪色しやすいイーストマン・カラーで描かれた美しい時代が
粗い粒子の消滅とともに細かな光をちりばめて色鮮やかに燃えてゆく

あかい口紅をヌリタクッタ、精液と嘘マミレの唇よ! 
やがて業火を呼び起こし、紅蓮の炎を吹いて騙し絵の世界を焼き焦がしてしまえ

オマエの母はヘリコプター・マネーをひろう黒い羊だ、
オマエの住処は、当て所なき海の漂泊だ! 

  (中断)

麗しき火星のプリンセス、

  (中断)

は、「声」だった。

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9310 : 嵐の中で、抱きしめて、  山田太郎 '16/12/01 18:15:39 *1

    1

どしゃぶりの雨のなかを
あなたは傘もささず
自転車で走り
あの 泥と埃の街で
なにかを捜して回っていた 

もとめるものなど
みつかるはずもなく
盛夏といえど
ずぶ濡れで帰るあなたの顔は真っ青で
捨てられた猫のように目がへこんでいた

鉢合わせしたあなたに
傘を差し出すと
あなたは哀れむようなわたしの目に気づき
その傘でわたしを叩いた

わたしは恥ずかしさをおぼえて
あなたの気が済むまで雨のなかで叩かれていた
それはむしろ夏の嵐にふさわしい小気味よい打擲だった

雷鳴が遠ざかるころ
わたしはあなたを自転車の後に乗せて
帰っていった
あなたはわたしの背にもたれて半分眠り
前かごには
折れた傘がしずくを垂らしていた

      2

もう三十も半ばになるというのに
精神を病んだ彼女は子どものままだった

 ねえ、なんて、なんて?

おもしろいとおもうと必ず聞き返してくる
何度でも笑いたがるのだ

 ねえ、なんて、なんて?

といいながら、もう笑いころげる準備をしている
気に入ると
少なくとも片手の数ほど同じことをしゃべらされた

 なんでおれが、こんな我がままで
 エゴのかたまりのようなキチガイ女の相手をしなきゃ
 ならんのだ 神さま どういうめぐり合わせなの? 

内心腐っても 微笑みをつくる
わたしはふつうに喋っているつもりだが
彼女からすると おかしくてしょうがないらしい

山のような向精神薬を飲む合間に
彼女は
ごはんをたべる

薬が食欲中枢をずたずたにして
彼女の食欲は宙に舞う紙切れのようだ
ガム一枚差し出しても首をふるかとおもうと
とつぜん大食らいする

ラーメンは必ず汁から飲みまして
それもゆっくりと味わいながら飲みまして
器に麺のボタ山が残るのでございます
そのボタ山が時間がたつとなにか膨らんでまんじゅうのようになり
こちらは気が気でなく
できるものなら汁を分け与えてやりたいのですが
ボランティアでやっている
資格もないカウンセラーもどきという立場ではそうもいかず
無理に微笑んでやりますと
当人はふんふんとハミングしながら
ボタ山をくずしはじめ
最後にチャーシュウを惜しそうに口に放り込むのです

すこしずつ減らそう
麻薬のようなものだから
一気にやめるなんてとても無理だし逆効果だから
一日一ミリずつ薬をけずって
そう、
半年から一年かけて薬を減らしていこう
ね?
猫なで声で
いったら
うなづいてくれた

おお! 大工の倅よ 不倫の母親の息子よ
おまえを
信じてもいいような気がしてきたよ 

彼女は一年かけてがんばってくれた

途中、断薬の苦しみを断つために
雨のなかへ飛び出し 狂気のように走り回って
だれも救ってくれないのに
なにかに救いをもとめて 半狂乱になったことがあり
嵐のなかを捜しにいったことがあった
(あのとき、なぜ傘でぶたれたのかわかっているか?)

彼女が薬物から脱して元気になっていく姿をみながら
ぽつ、ぽつと、わたしはバイクの面白さを教えた

彼女はバイクの免許をとった
ヤマハのビラーゴを買い
知らぬ間に
北海道を一周してきたよ という
ダルマさんのように着込んでひとりで雪原でポーズをとる 
真っ赤な陽を照り返す笑顔
送ってきた写真に なぜか胸が少し痛んだ

わたしは彼女に
指一本触れたことがなかった

数週間後
あまり話したことのない母親から篤報をもらった
九州で事故を起こしたのだという
早朝4時のできごとだった
沖縄へのロングツーリングを誘われたが
断ったことを母親に話した
「いろいろ、ようやってくれたんやてね」
はじめてお礼らしいことばをもらった

ケータイの蓋を閉じて
これでわたしもせいせいするかとおもった
厄介なお荷物といえばお荷物だったじゃないか
じぶんの義務は完璧に果たしたのだから
カウンセラーもどきとしては満点だろ?

いまでは悔いている
映画の一コマのように
強く抱きしめてやればよかった
歳の差で彼女の両親に遠慮することはなかったのだ
シラノ・ド・ベルジュラックのようにせまれば
彼女はくすくす笑ったかもしれない

 ねえ、なんて、なんて?
 なんていった? もう一度いって?

それからだ 心療内科に駆け込んで
大嫌いな安定剤のお世話にならざるをえなくなったのは
わたしは案外、彼女のエゴ丸出しの我がままに
ずっと ずっと長いあいだ
介護されていたのかもしれなかった

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9361 : demonstration  TAKE '16/12/23 00:48:17

どうして何にもしてやいないのに
いつまでここに閉じ込められんだ
壁の向こうにはあいつがいるのに
この先一生会えないってのか

差別を区別だと誤魔化して
それで信じるとでも思ったのか?
力が無いことにカマをかけて
理不尽な抑圧が横行する

涙よせめて 向こうで雨となれ

白黒付ける事を誰が決めた?
ニュージャージーじゃ未だまかり通る
白が黒よりも格上だなんて
怒ったキングがハリケーン起こす

その末愛を知れば儲けもの

誰が為に鳴る鐘が
響いて世界は進化を遂げる
?猖塾呂魯淵鍬畸?かが言う
?爐修譴犬稘曚蕕汎韻犬澄帖脹瓦┃?

耐え忍んだ末壁は壊れて
あいつと強く強くハグを交わす
いがみ合ってた一部の高官
民衆の平和の下に堕ちた

黒いアダムと白いイヴの愛
褐色の奇跡が産声上げる
赤いネクタイでキメたリーダー
白い歯を覗かせ??Yes we can!??

やられたまんまで首を吊るより
そのロープで絆を結べ

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9358 : explosion  湯煙 '16/12/22 01:53:36 *5


なんだ?と問いかけても、男は言葉を濁し、口ごもるばかりだった。よく聞くとなにやら買い取ってほしいと言って情けなく飢えた眼をして懇願をする。二度三度その訳を訊ねるも、男はなぜか言葉を濁し口ごもるばかりだった。仕方がないので、その気はなかったが五つだけ買ってやった。しばらくして三つを縦横に張り巡らされている街の血管へ流し込んだ。その日のうちにはずれにまで流れ着き、そこで大量のブツに紛れてさらに仕分けられ、そしてさばかれ、明け方近くにはようやく一つに束ねられることとなる。

手付かずのままの二つについては、親類にあたるガキどもにくれてやれば物珍しさで喜ぶのかもしれないし、祖母や祖父ならば箪笥の奥に丁重に仕舞ったり、仏壇に供えてまた残りの余生を過ごすのだろう。遅かれ早かれポケモンGOも飽きられる頃合いだ。我先にレアものをゲットすべく方々をさまよい求めて歩くも、なぜだと思うまもなく早々にバッテリーが切れてしまい、約束の時間が過ぎてしまう。それは当然だろう。おれが男から買い取ったものにはまだ半年以上の猶予がある。そしてすべては日進月歩だともいうのだし、なにも急ぐこともその理由もない。いずれにしろ上空はあちらこちらドローンが旋回し、コートの内外はいっそうにぎやか。世事に耳目をくれてやれば新世界のドンには"TRUMP"なるものが君臨し、多忙を極めつつある。ヤツはまったくペラペラとよく動く新手てとこなんだな。

瞼を閉じて両手を合わせ、そうしてとりたてて願わなくとも2017(平成二十九年)はやってくる。変わらず厳かなる顔をし、静寂に白い朝をくるみ。そこにふと幻影であるようにしてもう一人の男が、穴の空いたような眼の底をちかちかと青く胡乱な光で満たしてしばし立ちすくみ、そして運んでくる。誘われるがままのぞきこめば声はこだましている。"生き延びる手立てがなかったんだ"

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- ealis -