母猫はやせて、乳を与え続けるのだ
暗がりで大事に抱いた三匹の仔猫に
なかば閉じた目はもうなにも見ていない
死んでいるのといっしょなのに
それでも乳を与え続けるのだ
そうして今日、仔猫の目が開いた
米粒より小さな目が
深いブルーの宝石を沈めていた
それはわたしたちの世界に新しく開いた
六つの、小さな穴なのだ
外では桜がすっかり花を落として
舗道で雨に濡れている
四月の明るい雨雲の下で
若葉が声もたてず萌え出ている
そうして今日、世界は小さな六つの穴に
わずかずつ滴り落ちはじめる
母猫はやせて、それでも乳を与えるのだ
六つの穴の中にある暖かい暗黒を
やさしく前肢で抱いて
>そうして今日、世界は小さな六つの穴に
>わずかずつ滴り落ちはじめる
>母猫はやせて、それでも乳を与えるのだ
>六つの穴の中にある暖かい暗黒を
>やさしく前肢で抱いて
>六つの穴の中に宿った暖かな春を
>やさしく前肢で抱いて
切り抜かれた白紙の上で 夕暮れの光が焦げている
林檎が置かれたテーブルで 夜の虫が息づいている
ゴムのピストルで太陽をおっことして
誰かの背中で新しい歌が始まっている
水気のない夜の生き物が
足の数を数えながら低く唸っている
指先弾いて終わった一日の
バスケットシューズの中に隠した言葉
生まれたことの無いあなたが スクラップ置き場で笑っている
風車小屋のわら屑から生まれるのよ なんて
主を忘れた野生の影が
街並みをどこまでも間延びさせていく
ページを繰って生まれた風が
オーブントースターの中で腐っていく
星空にくゆらせた指に
窓辺から飛び立とうとする若いシャツに
カンバスからこぼれたものたち
本当は絵が描けたら良かった
風船を渡す女の子の絵が
今はとても書きたい
靴箱の中で眠る 解き放たれた花束
限りない花弁はあまりに苦痛で
それでも 幸福だと
背中にぶつかった歌を齧る
花束を抱いた骸骨 肋骨の隙間
痩せこけた風が走り抜けていった
ジャンクドロップの色の一つ一つが
窓枠からこぼれはじめて
ロバがこっそり羽根を広げる夜更け
眠りをクロールする子ども達 部屋を誰かがノックする
ヘッドフォンを外してお気に入りの靴で
新しい歌が始まっている そこで ここで どこかで
>新しい歌が始まっている そこで ここで どこかで
>花束を抱いた骸骨 肋骨の隙間
>痩せこけた風が走り抜けていった
>カンバスからこぼれたものたち
>本当は絵が描けたら良かった
>花束を抱いた骸骨 肋骨の隙間
>痩せこけた風が走り抜けていった
>生まれたことの無いあなたが スクラップ置き場で笑っている
>風車小屋のわら屑から生まれるのよ なんて
>ヘッドフォンを外してお気に入りの靴で
>新しい歌が始まっている そこで ここで どこかで
>カンバスからこぼれたものたち
>本当は絵が描けたら良かった
>風船を渡す女の子の絵が
>今はとても書きたい
1+1に
つながる、みち
ぐるり360度
せかい
どっちへ
すすめというの、わたしに。
わ た し
1 + 1
↓ ↓
体 心(魂)
↓ ↓
見える 見えない
↓ ↓
実体 想像上の
↓ ↓
肉体 霊魂
↓ ↓
表(外) 裏(内)
↓ ↓
遺伝子 不明
1 + 1
わ た し
言葉 + ことば
1 + 1
↓ ↓
表(外) 裏(内)
↓ ↓
意味 心
せ か い
1 + 1
↓ ↓ ↓
海 地 空
↓ ↓ ↓
昔 今 未来
↓ ↓ ↓
影 実体 光
1 + 1
↓ ↓ ↓
わ た し
せかいは、昔と今と未来 でできている
(みえないし、全部がどれだけかわからないけど)
わたしも、昔と今と未来 でできている
(みえないし、全部がどれだけかわからないけど)
からだも、昔と今と未来 でできている
(みえる所と、みえない所がある)
こころも、昔と今と未来 でできている
(おぼえてることとおぼえていないことがある)
赤ちゃんは、父遺伝子と母遺伝子でできている
(場所をなおそう)
父遺伝子 → 赤ちゃん ← 母遺伝子
(と、いうことは)
父からうけつがれたもの → 赤ちゃん ←母からうけつがれたもの
(と、いう成分でできている)
(もうすこし分析すると・・・)
父の体とこころ → 赤ちゃん ← 母の体とこころ
(を、うけついで「赤ちゃん」はできている)
これが先祖代々つたわってにんげん社会はつづいている
つまり、コピーされた父の体と心 は 赤ちゃんの半分として保存される
つまり、コピーされた母の体と心 は 赤ちゃんの半分として保存される
つまり、先祖代々、半保存コピーコピーコピーコピーコピーコピーという
つまり、先祖代々、半保存SピーX、セピーX、Sピース、セピークスという
理性と本能のはざまでくりかえされた愛の半保存によってできている
からだもこころも愛でできている
ひと生命体 は 愛でできている
いきる は 愛でできている
愛 は 求め でできている
ふりつもった 愛 と ピー
父の半分と母の半分と父の父の半分と父の母の半分と母の母の半分と母の父の半分も
わたしは、もっている。保存している。保存されている。
もっとその昔の父の母の父のも。
つまり、
それが、
遺伝子 ってやつで、
螺旋構造とかいうぐるぐるをつくっている
体のほうは。
で。
こころの遺伝子は?
みえないから ない なんていったら
きもち とか なくなっちゃうし。
で。
言葉は、にんげん に 似ていると わたしは思うから。
(だって、文字はみえるけど、文字に含まれたきもちはみえないから)
わたしは、その。
こころの遺伝子を
こころがふりつもった 愛 と ピー の歴史 という地層を
文字 とか 写真 とか 言葉 とか
ありとあらゆるものをつかって
みえる側へ
もってこようという 詩を かいています
こころの遺伝子。
もう、みえているひとも、いる。
ぜんぜん、しらないひとも、いる。
みえないものからの招待状がとどきます。
とても、死にちかい場所にまで、
みえている人生命体が衰えたとき
(つまり、体が弱ってたり、心が弱ってたりしたとき)
その招待状に
地図はなくて
それは、みえないからで
でも、死にそうなときだから、とてもつらくて
ほんとうに死んじゃうかもって思いながら、その旅をつづけると
ようやく、父の半分と母の半分じゃない「わたし」がうまれたということがわかるの
です。
だから。
死にそうな
迷路にまよっている
旅人のために
わたしは詩をつむいでゆくのです
1 + 1
の
わ た し
で
わ た る
せ か い
ぐ る り
3 6 0 度
を、みわたすの、詩で。
>狩心さん
>もんたろうさん
>Toraさん
>父の半分と母の半分じゃない「わたし」がうまれたということがわかるの
>です
>わ た る/ せ か い/ ぐ る り/ 3 6 0 度/ を、みわたすの、詩で。
>……わたしはわたしを二乗する
>おかあさんはおかあさんを二乗する
>おとうさんはおとうさんを二乗する
>つまり
>わたしたちはわたしたちを二乗する
>ルートこいびとが
>ベッドでおなかをだしてねむっている
>ルートおかあさんが
>受験問題集をやぶってなげつける
>ルートおとうさんが
>青年だったころの……('06/04/16 16:47:09 *3)
>コメントをくださったみなさま
隠れファン
ゴキブリの出る居酒屋で
全ての品が300円だったね。
新宿の、地下の、
ギャルがセフレの話を
していたよね。
初めて目にするような
お酒の名前を
辿るように
注文したよ。
どのお酒も薄められていて、
私は中途半端に酔う羽目になった。
目の前に居るあなたの友達と
話すのが面倒で
私は酔っ払った振りを
していた。
お酒の飲みすぎで
お手洗いへ、行くたびに
ほっとしたのを覚えてる。
私の心臓も
脳みそも
膀胱も
なにもかも
そこにいることを
拒絶していたね。
地下の、新宿の
全ての品が300円の
卑猥な店で
すごしたあの時間は
何円の価値があったんだろうね。
>目の前に居るあなたの友達と
シャワーの栓を戻し
前髪を上げ
ゆっこはコンタクトレンズを外した
ブラのホックも外し
彼女は浴衣を脱いで
素肌のまま布団に滑り込む
見知らぬ男の前で
裸になるのはこれが初めてだった
ホテルの一室は
まるで火袋を滲ませて浮かび上がった
焼け爛れたソウルのようだった
ぼくは部屋の窓を開け
引絞った弓矢のように夜天に放たれて
漆黒の星屑を 蹴散らしながら跨いでいく とても大きな
キリンの滑空を見ていた
「きれいね」って言う
彼女の声で振り返ると
もう ゆっこは
布団を頭に深く被って
眠りに就いていて
うわごとでそう言っているのだ
真紅のベロアの椅子に腰を掛け
ぼくはタバコを吸っていた
もう窓の外に
キリンなんてみたりはしない
きっとあんまり大きな声で
それも寝言で
ゆっこが彼のことを何度も言うものだから
キリンはどこかへ隠れてしまったらしい
「キリン キリン」って
また彼女がまたうわごとで言う
一晩中 窓を開け放して
おきたい気分だったが
ゆっこが風邪を引くようなことが
あってはいけないと思ってやめた
その代わりぼくは
ホテルの部屋の南側の白い壁に
キリンの絵を描き始めた
それから バスタブや天井にだって
テーブルの上にも 湯のみ茶碗の裏っかわにさえ
腕の力がなくなるくらい
フェルトペンで描き殴った
朝 ゆっこをゆすった 夢の中でみていたキリンが
実在するんだって証明するために
ぼくは力の限り描き殴った
街ん中のビルとビルの隙間から
朝陽が差し込むころ
ひとつのベットの真ん中で
ふたりは部屋中に描き殴られた
キリンたちの絵を見て笑いあった
「アホやな 仕舞いにおこられるぞ!」
「でもほら あのキリン 目が三つもあるじゃない」
「主体の形成をめぐる 重大な露呈だな」と
ぼくがいったらば
ゆっこは僕の太股をギュッとつねる
「イテっ!」
「それは客観の形成をめぐる 重大な汚点だよ」と言って
ゆっこは ぼくの額を軽く小突く
彼女はベットの上にある
受話器を取り上げて
フロントへダイヤルをまわす
「すいません!アフリカのサバンナから
5匹もキリンがこの部屋に逃げ込んでいますっ
どうか・・・今すぐ・・」
すっぴんのゆっこの唇にぼくは指をさし伸ばし
唇を押し開け 人差し指でそれ以上しゃべれぬように
彼女の舌をギュッと押さえ込む
それからふたりは背筋と首をギュッといっぱいに伸ばして
とても高い木の上の 赤い実でもついばむようにして
抱き合った
「いま キリン居る?」
そう言ったゆっこの髪が ぼくの頬にさらりと触れて
胸ん中のとても堅いとこに
ドンドンって何度も 何度も
サバンナを駆けるキリンの蹄みたいに
土くれを蹴っ飛ばしてくる
>題名で 損をしていますね。
地底はあつく盛りあがり覗きこむようにしていた
船室のカーテンがどのようなリズムで揺れるのかそれだけが心配だった
うずしおを手の中でまるめ
私は更地にこぼされた砂粒をふみつけた
まあたらしいジャブローの水を
爪の先にあてがっておくと
ひとりのゆるがしたまなざしが
遠くもってゆく
もちこたえて
泥から与えられた尖った指先が
水上に描かれた文字がこぼれるとき映しとるほどに
精密な「水浴」について
囁きかけていた
私は線上に転覆してゆく船腹の横に隠れて息を継いだ
そのときは見つめ返すだけだったから
色の抜けた水面がうち混じれて
重なり合ってくる
空と空
に耳を傾けて落ちていた
額に息を吹きかけるように
めくれあがる葉のうらの一枚一枚が
流れにひたされて
魚類の粘液がその気孔から洩れている
私の虹彩にすりこまれてくるこれらの残像が後からするすると抜け出して
波の上を濁らせた
複眼レンズで捉えられた穴のない裸体のようなものが浮かびあがり
喫水線を呑みあげて
粗い光がその隙間を埋めている
(わるい思い出でなければいいのだが)
もう動けないくらい私は足を地面に差し入れて
たなびいている桃色の花弁を
鼻先に吸いつけた
新聞紙が燃えつきてゆく速度で滝を啜る遺伝が私に与えられ
ほんとうにそういうものがあればいいのだが
いまはそれも洩れてしまうから仕方ない
いつかの浜辺に打ち上げられていたまだ腐肉のついている鯨骨がそのときに現れて
その眼の在った部分が赤くひん曲がり
私をよこめで睨みつけて
風の中に消え去った
こうしてテレパシーというものがレールの軋む音の後に感じられ
私のような受体に垂れ流されてくる
これらの喚声が
次々に波の上を濁らせた
それらは黒い浮腫のように水面で詰まり
時折森の鳥たちが啄ばみにやってきた
(めずらしい歌声を持っているな)
鳥たちの囀りに気づくまで
私は立ちつくしていたのだが
いつしかこのうすい胸の動物を強く握り締めたいと思いだし
一足毎に重心を移動させていた
そのたびに土塊が植物を纏いつけてえぐりだされ
私の叫び声の代わりに喉の奥から多くの原油が溢れ出した
*
鳥たちの眼は黒い沼のように吸い込まれている
憔悴した後の足がさらさらと水をたどり
樹木のようになった私は
鳥たちの屍を上空に繁らせた
>地底はあつく盛り上がり覗きこむようにしていた
ひだ間r位の
いや、陽だまりのマリーと書いて削除。
陽だまりの
縁側で じいちゃんが
俎板にのせ 愛を
IO(アイオー) 捌こうとしている。
刺身にするのだという が、ジェイソン VS オイラ
スプラッタッタッタ ほとばしる痴、 治安 いじいじ
恥まみれ リモート式電動ダダイズムを咥えた ばあちゃんが
グリーンピース OH ショート p^酢。
悪意をおぼえつつ アイ そのものの僕は スイッチをON!
その時、その時々 胸ドキドキ 露出と放置、 放置行政 放置国家
なぜと訊くな 青少年 夢はコンビニで売っている。
駅からたった3分 100円均一 僕は、みじかくも
美しく 燃え 萌え 昇天した 逝ってしまった さらに
手をとられ ともにのぼる 画家ブグローの
清楚なる天使たちの 純白 微かにきついポワゾンの香り 。
桜 咲く 野の里 下界を見下ろせば、
母ちゃんはオルグ オギノ式。
父ちゃんは眠れぬ夜の 虹 コラムを書きつづけ
仏壇(PC)が 仏壇(CD)が てかてかに
黒光りしている今、そびえたつ そそりたつ 刃 (やいば)
虚空を 見据えて リャ リュ リョ そんでもって
斬る、帰路
見よ! 未来に
ミノア線文字 蠢く幼虫 線虫 回虫 蟯虫。
季節もなく、ただ
全自動式洗濯機のなかで 今日も
昼下がりのショーツに付着した
元気なオイラ おりものと一緒に ぐるぐるまわり、
いつも カルキ臭い 透明な声 叫んでいる、
カラ出張、お土産はいつも うなぎパイ
叫びとささやき 愛のさすらい
大いなる罪のなかの
ここちよい充実 移り香。この街をすぎて
眼の前の 信号 暗号
Kさん / Yさん / ゆきづりの誰か
そしてじいちゃんに ばあちゃん オイラ ジョイトイ。
そうだ 彼処の家で 平凡なる家庭で
スタバで ジャスコで 本屋 歯医者 リッツ、ヒルトン
生きている 眼の前の ことば 信号 暗号
素敵な人妻 ビバ ニッポン 長崎ちゃんぽん 皿うどん
かっさらってきた 海の幸 山の幸
夜鳴きそば チャルメラのひびき 哀しく
散らばった夢 かけら 敷きつめ
べとつく汗、寝付けぬ夜に 回っている
ノー シャンプー 元気なオイラが 一晩中 ぐるぐるまわり、
鈍く ぼんやりと訪れる朝、
何もしらない マスオさん カツオ ワカメ タラちゃん、河豚 波平
天国へとつづく朝、みんな オイラに
元気なオイラに まみれた まっしろな 純白な
ひどく清潔 まるで昨日そのもの かわり映えのしない
染みひとつない 陳腐なパンツをはいて
爛れた顔 歓びの失せた瞳
それでも きっと
きっと 誰もが せつない想い 投影された
あの美しい 夕映えの空を待ちながら せわしく身支度
締めすぎたネクタイ ふたたびほどきなおして
歯ブラシをつかう 鏡のなかの 見知らぬ顔。
喘いでいる、喘いでいる、感じている はみだしている 。
すました笑みに隠した 欲望
イメージする 恥じらいにゆれる 視線が泳いでいる
知っている、みんな知っている よこしまな想い 本当のわたし
それは魔女 のろわれた大地の死霊 あっは 死霊
ぶっちゃけて 死びとたち 淫婦たち 祭司たち
山犬 駝鳥 百足 蛞蝓 海の藻屑。裏切る者たちのアイ。
あいうえ。お、おまん。
かきくけ こ、こんどーむは、めんどー
なかだし へそだし ちゃんと収まって つましく 逞しく
それなりの暮らし でも知らぬが仏 彼女はたった今 オイラと夢中
うんこぶろかんちょう なかだしの絶頂。
ただ全自動式洗濯機のなかで 今日も
昼下がりのショーツに付着した
元気なオイラ おりものと一緒に ぐるぐるまわり、
いつも カルキ臭い 透明な声 叫んでいる、
僕が逝ってしまったあとも 残された、ひとり 元気なオイラ
辿りついた夕暮れ あの美しい 夕映えの空を見上げて、
ノーシャンプー 元気なオイラ、 終らない 永遠につづく
この恐るべき残照のなかで つましく 逞しく 今日も回りつづける。
おー、イy酢。 イエーツ Ill be back!
>この表現の一つ一つは必然性を持っているんですか。
六畳の墓に供えられたアルメリアを
ムシャムシャと食べた
鉄分の赤が鼻にツンと抜け
「そろそろ行かなければ」と
俺は墓から這いずり出た
腐った六腑を落とさぬように
軽く酒をあおり 軽くお辞儀をしながら
賑やかな商店街に辿り着く
「いらっしゃい。新鮮な五臓はいらんかね?」
ああ 新鮮ならば きっと思い描いていた場所まで行けるかもしれないと
ぬか喜びしそうになるが 俺にはもともと五臓が無い
「五臓は欲しいが入れる場所がどうもないのだ」
すると店主はこういった
「その六腑を捨て そこに五臓を入れたらよろしい」
俺は「ソレを捨てる事はできないよ」と店主の肩をポンと叩き 商店街を後にした
腐った六腑を落とさぬように
歩く表通り 歩く歩調そろえ
赤煉瓦の病院に辿り着く
「顔色が悪いようだ。六腑を検査しましょう」
ああ 道理で体がだるく 目に入る文庫本が全て小型犬に見えるわけだと
六腑を差し出そうとしたが そういえば俺には保険証が無い
「明日の雨空に虹を見たいのだが保険証が無いのだ」
すると医師はこう言った
「いや明日は快晴に違いない。きっとそうだ」
俺は「青空の下の泥道もいいかもしれないね」と医師の両肩をポンと叩き 病院を後にした
ぐねる ドプンと
泥道に 六腑が落ちる
そういえば俺は何のために此処まで来たのか 思い出そうとしたのだが
ぐねる ドプンと
赤絨毯の上に 記憶が落ちる
いつのまにやら辺りは大観衆 歓声に応えようとしたのだが
良く聞くとそれは 罵声だったのだから
ぐねる ドプンと
六畳の墓に辿り着いた俺は
ヌルリと穴に這いずり込んだ
大勢の大観衆が歩調美しく去った後
見たことのある少女がやってきた
彼女が添えたアルメリアが
どんな味だったのか思い出すことは出来ないが
彼女のまるで恋人に見せるかのような虹色の涙は
俺の五臓六腑に染み渡った
大観衆が去っていく途中の
雑草すら生える事を許されていない泥道で
彼らは不思議そうに 朽ちた六腑を眺めている
測量士は測量機で測量をする人です
道や土地を測るのには飽きたので
彼は恋人との距離を測ってみた
3メートルとちょっと
どう解釈していいか わからなかった
彼は自分の心臓に測量機を押し当てた
死までの距離が見たかったから
だけど 自分では覗き込めないと
気付いた
太陽が大嫌いだったので
測量機を太陽に向けてやった
ざまあみろ くそったれめ
お前と俺との間を丸裸にしてやる
彼が屈み込んで覗き込もうとしたとき
先輩に突き飛ばされた
今は落ち着いている
>先輩に突き飛ばされた
>今は落ち着いている
野を更地に剥き
木をたおし眠っている
こどもはたおす木の
もと
知らぬことをみずにつみあげる
鳥がわずらわしくひどく気にさわる
またたきのうちに
うばわれる日踏み
つぶすはなふさ
縛りをはずし
切り刻みわたしはよく
うたう知りながら吹く
風
野を更地に剥き
身をもどせ眠っている
こどもは木の
もと
>詩にとって改行は、単なるトリミング的な要素をこえて、トリルのように話者と聴者の間に轍を作り上げるものだ
>知らぬことをみずにつみあげる
>鳥がわずらわしくひどく気にさわる
>つぶすはなふさ
哀しきタバコ
野本英舜
いつ頃のことだっただろうか
2年位前のことだった
仕事で福岡に行き
ビジネスホテルも
カプセルホテルも
サウナさへ禁煙で
戸惑った俺は
タクシーに乗り
真夏の太陽が眩しく
スーツは汗にぬれ
楽しいところへ連れてってくれと
運転手に頼み
着いた先はソープランドだった
写真指名OKで
かわいい子を選び
いくばくかの時間を待合室で待った
チンピラ風の兄ちゃんが座っており
どっからきたんか?
と
たずねてきた
山口だと答えると
いいとこだね
萩には行ったことがある
美しかった
と
サングラスの男はタバコをふかしながら言った
仕事はなにやってんだ?
行政書士
なんだ
先生かよ
ちょっと待ってなよ
うまいコーヒーいれてくるから
と
サングラスの男は消えた
行政書士の先生だよ
と
扉の向こうで聞こえた
陶器に入ったコーヒーを
サングラスの男は運んできて
タバコに火をつけてくれた
コーヒーは確かにうまかった
先生
お呼びだよ
かわいらしい女の子が
正座して
よろしくおねがいします
と
言った
案内されるままに
部屋に入り
女の子は
お風呂に水をため始めた
沈黙
俺は聞いた
なんでこんな商売やってんだ
理由なんかないわよ
彼女はやさしく言った
俺は抱き寄せることができなかった
ただ
彼女のなすがままに
体を洗ってもらい
いちもつを洗ってもらった
気持ちよくて
すぐに勃起した
風呂に入っている間
会話はあまりなかった
どこ出身?
と聞くと
地元…
それだけだった
ベッドの上で
彼女が上になり
コンドームをつけて
ローションをぬり
身体をすりよせてきた
いい匂いがした
俺は思わず彼女を抱きしめ
胸をもんだ
やわらかかった
女の人の体って
どうして
こんなにやわらかいのだろう
と
思った
彼女の中に僕のものが入った…
美しいあえぎ声…
思わず
いってしまいそうになった
ちょっと待って
僕が上になり
彼女は挿入しやすい体勢をとり
ゆっくりと
神秘の世界へ入っていった…
それは普通では味わえない世界であった
快楽と呼ぶ人もいるだろうが
俺にとっては
法悦
が妥当だったかもしれない
彼女のことを
俺は人魚だと思った
すべてが終わったあと
あなたのような人が
どうしてこんな商売をしているのかと
改めて聞いた
愚問だった
彼女は黙って片づけをしていた
俺は再び彼女を抱きしめ
無言のままキスをした
彼女はタバコに火をつけてくれて
彼女も
セーラムライトを吸った
むなしかった
言いようのないむなしさが
心にこみあげてきた
彼女を救い上げようなんて思い上がった気持ちはない
だけど
哀しかった
ただ
ただ
哀しかった
服を着せてもらって
さよならを言うと
彼女はかすかに微笑んだ
俺っていったい何なんだ…
男だよな
やっぱり
男だよな
タクシーの運転手が迎えに来た
どうでした
最高でしたよ
それは良かった
タクシーを降りて
また
タバコを吸った
ポイ捨て禁止の街で
吸殻を
足で踏み潰した
むなしさに胸が苦しくなった
ああ
神よ
また、あなたに背きました
どうぞ許したまえ
俺は疲れた身体を引きずり
深夜の新幹線に乗った…
平成18年4月2日
漂う生臭さに
顔を背けた貴方
晴れの道を好む
湿った地面
雲の切れ間
雨粒の真珠を携えた蜘蛛の巣も
輝く露を垂らす草花も
貴方は知らず
通りゆく
傘を閉じ
そっと顔を上げた
貴方は知らず
通りゆく
溶けゆく残像に
しずく一粒
黒ずむ地面は
其れを泪とは云わない
貴方は気付く素振も見せず
晴れの道を通りゆく
++妖匁++
>其れを泪とは云わない
>黒ずむ地面は
時間がないと叫んでも
たっぷりある
無意味な行動が腹立たしい
どうすりゃいいんだ
知り尽くしているのに下手な演技をする
窓に反射した顔
そのすべてを知らない
この先を恐れてなどいない
噛み締める必要もないと飴をほおばる
信じた先に何がある
戻った先に何がある
景色などいらない
掻き毟る頭に描いた絵
誰にも奪われやしない
言葉にならない自信だけが今の僕を生かす
>噛み締める必要もないと飴をほおばる
―切り裂かれる烏の血が
空一面に固まり夕焼けとなる
解るだろう? そうだ、世界の終わりが訪れたのだ
ああ しかしこの赤銅の風景
なんと滑らかに 今日を導いて来たのだろう!
敷かれた線通りに遂に
訪れたのだ 終末が
劇場を出てからも未だに 劇中、男優の叫んだ台詞が
耳の中で響き続ける。
青信号の音楽は 叫びを掻き消すことなく途絶えて
横断歩道の向こう側 無邪気に手をひかれ歩く幼児の
ハシャギ声も遥か遠い。
私は歩道に沿う街路樹を見て いつも通りの今日という日を
その風景の中、噛み締める
。
一枚一枚、陽を透かし眩い 無骨な茶を押す花弁の淡紅
支える背景と白じむ空へ 雲は輪郭を無くして溶け入る
烏が枝の茶に分け入り止まると
子供はハシャギをカン高くした
世界が終わる日の風景は
今日と同じであるに違いない。
何の伏線もあるもんか
誰かが叫ぶことなどなしに
突然終末は訪れる
滑らかに赤銅に染まりなどせず 解る間も無く訪れるんだ
いつも通りに沿う今日を
噛み締める風景のその中で
信号を渡るとすれ違い様
―バイバイ。 カン高い声が聞こえた
振り返り見れば、母に手を引かれ
はしゃぎは信号の音楽に混ざる。
街路樹が風に擦れ、散り行き音を増やす花弁
耳から消えた劇の叫びに
私は今来る終末を思う。
眼前桜舞うこの瞬間 不安は切り裂かれずに固まり
飛び立って行く烏の羽音が
音を溢し、
耳の中に響いていく
>世界が終わる日の風景は
>今日と同じであるに違いない。
ぬるすぎた涙は渇きを促す
探さないで
ちいさな、ちいさなものよ
落としたのは
名もない街を宛てもなく彷徨い歩き
流行らない唄ひとり口ずさむ
感傷的に 雨だといい
また今日も古びれた合図で抱き合うんだ誰かと
娼婦と呼んで
路上に不貞腐れば寄ってくる男
貴方も迷子なの
骨の輪郭がはっきりと見て取れるほど痩せこけた男
痙った足を庇う恰好でびっこを引いて歩く
落ち窪んだ目の中にひしとまだ少年を湛えながら
勲章らしき手首のケロイドを道行く物好きに見せては食い繋ぐ乞食
肌は凸凹と砂上なぞった指跡のように、己が存在のように儚くふざけて
もどらない もどらない
忘れて
繋いだ手など昔にちょん切られた
力なく渇きを訴えるひび割れた肉体
旱魃に萎える魂
暗闇を伸びる根は生温い海に潜りたがる
「二十歳まで大工をやっていて、そのとき釘でやったんだ」
粘っこい声色は絡まる触手の動きで
ぞっとする程死んでいる
水気を乞うて呻き啼く喉元は赤く酒焼けし、
皺でだらしなく弛んでうんざりする刻を物語る
優しく深くうねる夜を子宮に準えて
まるごと委ねる木偶のまま
宿った夢に垂れ下がる艶やかな甘皮
剥がれ落ちそうな空を撫でれば濁った涙が
悲鳴が、反吐が、(あるいは風が)血管を抜けていく朝、
「愛なんてそれが何であるのか知らない」
「嘘なら幾らするのか」
刻を繋がない空間の歪み
揺りかごのリズムで水底に飛んだ光景、孤独のベッドの上に
僅かの隙をちらついた太陽
ようやく自由になる腕で
釘先の飛び出した背骨を抱いたら温度が絶えた
ついばむ觜は罰だろうか
貴方だろうか
「絶対愛?」
「冗談が過ぎるの馬鹿よ」
私たち おおきなからだ
忘れもの
緩い風に吹かれるまま忘れた
みんな忘れた
老いた鳶が滲んで溶けていった
羽根舞わせた虚空にぐるぐるしながら
みんなみんな忘れて 還した
「純粋なんて美徳にならないの」
「笑えるわね、きょう日。悲惨だわ」
手放して
遠く 遠く散って、消えて
また繋ぐ
見つからない見つからない
繋ぐ、
またどこかで貴方、貴方、
会いましょう
家を出でて
歩きいたれば
よせる桜の息吹あり
ひととき空を翳らせて
賑やか世に降る
雪となる
続く桜の並木路を
歩きいたれば
肌につく
袖を背中を通り抜け
羽衣となり
身を包む
ああ
桜儚しや
君をまとうて
夢を踏む
*
桜、桜、と呼ぶ人の
流るる髪を追う
からすの小雛
桜、桜、と呼びかけながら
傘を片手に
飛んでゆく人
*
桜ヶ丘に
桜草
桜弁当
桜餅
この世の全ての桜があれば
薔薇の笑いも地に伏せる
*
白き文によせて
故郷の薫りを紙にこぼせば
どこからか舞い込む君の
連なり続けるあの日やこの日
幾時が過ぎてしまったのか
幾時が失われてしまったのか
すり減った靴の上にも
君は暖かく積もり続ける
*
春一番をのせてやって来た列車に
酒飲みの蛙が轢かれたのだが
げこーと一鳴きするやいなや
たちまち目が覚めてしまったらしい
今朝の朝日新聞に載っている
――朝刊四月一日号
*
さらばという字を消しました
さらばさらばと消しました
行方しれずの旅人に
求めた
青い
晴れ姿
風の環となって
愛の環となって
風の環となって
手を繋いでゆくものたちに
語り継ぐこのお話
その臨界点に君がいます
君と君の猫がいます
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他の場所でも詩篇の一部として投稿したのだけど、評が気になったので投稿します。何か感じたことなど(感想でも、批評でも、罵倒でも)、残していただければ嬉しく思います。
青褪めたモダンサロンで俺は炎を吸っている(吸っていた)海賊旗のZippo(鳩)水瓶座水瓶座と水瓶座と(ポスターを丸めて置いた)とにかく気持ちが良ければ良ければ(花瓶)それは一時間十三分と一秒、俺だ(ソファーから)つまり神がふたりに対して禁断を促したという(叙述)がトリック(ロジック)だった。フォント(A)彫刻、シーツの皺、対立する(それから鍵をかけた。音をたてないように)瞑った、新雪が窓硝子に(5)なんだ(ラ)現代は死に(吸いさしの(ヴォルメ)は(赤)だったし)さよなら、創造しなければならない(海岸のベランダから)言葉は予め話されているよ(お)まえは信じていないので許されない(愛)直立する雨が朝が拳銃が舌が(2)殺されて(ドープ)生まれなさい()新しい(才能)太陽、おお、おお、おまえたちを慰みものにして尚(金の栞を)静かな、温かな、閃きの石、または原罪についての、遺跡、耳、砂(感覚の濫用によって)死ぬのか(または超克され)世界はそのようにはじまり、怒り(ネ)ヴィジョンは螺旋によって、唾液の(梯子)蘇生する、予感の、風光と月の(炎を吸っていた)吸ってい(0)おんな(ラ)光たちだ、上陸の、俺は足を組み変え、た、()は硝子を伝う雨を見ていた、の、炎を吸っていた、かのようだ()
>像の分散
>胸の針が一定に定まらないというか
途切れたピアノ線が
首筋を通り過ぎる
何度も何度も
止まない音色は
心と反響して
体を拒絶して
瞳の奥へと消えてゆく
髪を撫でて
頬を優しく触って
それがアナタにできることだから
目に映りゆく景色も
この街に消えてゆく永遠も
償いという
犯した罪の重さに
消えてゆくのでしょう?
ひとたび視線が合えば
逸らすことも出来ず、
続く金縛り
氷のように
恐怖心を逆撫でするのは
自らの心
私という媒体は
機械のように微笑んで、
やがては動かなく
アナタノ存在に気づく
瞳の奥に潜むもの
此処は
ヒトが作り出した世界だから
ヒトが造り出した世界だから
私とアナタではいられないの
わかって・・・ください。
1.
喪失した大地から声が聴こえる
掬われた足元のもっと遠くから 遠くから
太陽が剥き出しで引き上げられる
黄色い光の溢れる場所へと
2.
すべての鳥は還ってゆく
深い青色の空の中心へ
羽根の生えた赤い蛇が渦巻いている
雷を落とされたような衝撃に満ちて
3.
揺れる湖面が呼んでいる
葉を散らして 引き裂かれた森の枝
湖底に沈む生物が騒いで 波が起きる
けだものは朝を食べていた
4.
蝶々が割れた爪から生まれ出した
再生した花から花へと飛び移る
蜜を集めて 時間を吸収してゆく
指と指の間には 残された鱗粉
森の奥で なにものかが 蠢いている 光るものを全て集めて その光るものに自らを映し込む そっと覗き込んで 瞳を閉じる 見てはいけない 見てはいけない 見てしまったら なにもかもが 終わってしまう そんな予感がして 静かに断片を 集めている 手のような部位で覆いながら 鋭利な断片 突き刺してしまわないように
5.
地球が振動している
新しい惑星が生まれる、その時に
爆発する宇宙の彼方、胎動
あらゆる動植物が嘶いている
地球の音は小さく 大きく 小さく 大きく を 繰り返し 彼方の胎動は続いている ブラックホールに吸い込まれてゆかないように 漂っている宇宙船 子宮のなかを流れるいくつもの細胞のようだ 分裂する場所を目指して どくどく、と波打っている ミトコンドリアが喋っている ひそひそ ひそひそ 耳を澄まして 宇宙船はお喋りを聞く
6.
唇が痺れて 蟷螂(kamakiri)の音色に反応する
口笛を吹けば 空から足が伸びて
すらりとした美しい足
それに纏わりついている 紫の蜥蜴(tokage)
7.
帽子が風に飛んでゆく
空の変動に頭の先端が気付いて
長くて黒い艶やかな髪がなびく
しゃなり、しゃなり、と時間は過ぎて
8.
深い青色の空で雲が移動する
桃色の雨が降る
人々は色とりどりの傘を裏返しにする
濡れた服、溜まった水滴は傘の色と呼応して
9.
剥き出しの太陽から雫が垂れてくる
絹の布で拭いて 湿る成層圏
太陽が海に落ちてきて
あたりは漆黒の闇に包まれる
10.
寝静まった世界
紫色の絵の具で 線を引くように
日付けが塗り替えられて
その線を飛び越えて 明日に会いにゆく
さようならの せなかを押した
海がいってしまった
魚たちがのこされた
そこに 海が あったことを
かなしいめがおしえる
ごめんね
どうしてやることもできない
ふるえを止めること
乾いた目をとじること
せめて
魚よ
おまえに声があればいいのに
記憶があれば
そのちいさな頭に満ちている海
さいごの痙攣がやむまで うたうといいよ
むかし ここに うみがあった
いつか しぬことをしらずに
わたしは うまれた
>その小さな頭に満ちている海
花は群れて咲く
実は地面の下で繋がってる
だから花は安心して空も人も陽も
ハナカマキリ 独りで生きる
根無しは肉を求めにうろつく運命
蝿を噛んだ顎の動きを再開しよう
花は散る
疲れたら美しさを脱ぐ
草木としての本質が花も美も花
ハナカマキリ 死ぬまで咲く
幾千の屍が彼を花に
幾千に食われた幾万肉が彼が花か
前脚をだそうか
マレーシアとかで
うるさいのか しずかいのか
誇りで生きる
独りで生きる
>だから花は安心して空も人も陽も
>草木としての本質が花も美も花
>幾千に食われた幾万肉が彼が花か
あなたが陸に上がると言うのなら
そんなの止める気なんかないのだけど
その時から海はジュネバーベリーの香りになって
手を繋いだ幼い二人が落っこちてきた
枯れた歌が針葉樹から降り注いで
福音の中戦ぐ獣たち もう花は咲かず
醒めた体温を泳いで 白骨を砕いて呑むのなら
それはきっと正しさに それはきっと正しさに
海辺を走る最後の獣
大陸が離れていくリズムで
もっと光をと深海へ落ちていく
あなたが陸に上がるなら
千切れた緑の匂いに蒸せて
そのまま走り出してきてしまったんだ
針葉樹の香る酒を飲み干して
青空の結晶をポケットからこぼした
塩化反応の燃える海の
離れ小島であなたが眠っている
声も無く沈んでいく歌を
繋ぎとめるみたいに
枯れた手のひらで滅ぶ獣たち
落陽は声もなく 音もなく
空に掻き抱かれ眠るひかりさえ
それはきっと悲しさに それはきっと悲しさに
あなたが陸に上がると言うのなら
ぼくは優しく滅んでいこう
もっとひかりを もっとひかりを
それはきっと愛しさに それはきっと愛しさに
>塩化反応の燃える海というのはちょっと、うげっ、としましたが。('06/04/19 09:32:23)
>それはきっと〜
>あなたが陸に上がると言うのなら
>そんなの止める気なんかないのだけど