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東北地方太平洋沖地震 

Posted By gfds On 2011-03-15 (火) @ 01:43 In コラム | Comments Disabled

「100年に一度の不況」などと言われる社会状況下で起こった今回の地震。被害の状況が今も刻々と報じられています。節電や義援金、物資の支援といった形で被災地の復興を支えるとともに、今後ボランティアの方々の活動が大きな力になってくる場面が出てきます。少し先走った議論をすると、私たちは苦境に立たされたとき、そこから何かを学んで乗り越えてきたのではないでしょうか。しかしこの国は本当に、本当に大丈夫なのか?唖然とするばかりの光景が日々報じられています。

はっきりしていることがあります。私たちは大きな自然の力の前で無力だということです。もう一つはライフラインとなっている原子力発電所のあり方です。(いま現在も危険な状況ですが)今回のような地震がまた起こりうることが当然予想されます。その時このような”二次災害”を生むようなものはとうてい許容できるものではありません。そして組織に縛られない生活形態を営む詩人や作家、ジャーナリストは被災地へ赴き言葉で闘うものとして行動して欲しいと思います。

「生きているだけでいい」

被災地でそう叫んだ女性の言葉が突き刺さります。
「東北地方太平洋沖地震」が私たちに突きつけている事は、決して「自然災害と人間」という図式だけにとどまらない事柄を含んでいるように思えてなりません。悪しき個人主義の跋扈や公共性に対する想像力の欠如。もう一度、底の底の部分から見直していくところから、この先の長い長い復興の道のりを歩んでいかなければならないと思うのです。(織田和彦)
                  


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